公開日:2018年5月29日
最終更新日:

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法定福利費とは従業員にかかる社会保険料の全般を指す費用のことであり、事業形態によって加入義務は異なりますが、主に健康保険、雇用保険、厚生年金保険料があります。また、これら法定福利費は企業側が負担することが法律で定められています。近年、工事業において法定福利費は見積書に明記することが定められ、その算出方法に頭を抱えている方も多いのではないでしょうか。今回は、工事業における法定福利費について、計算や記載することとなった経緯などを解説します。

工事業の見積書において、法定福利費を明記しなくてはいけないという定めは本来ありませんでした。
しかし、近年から見積書に明記する必要があると定められ、企業側ではそれぞれの従業員にかかっている法定福利費の正確な算出が求められています。

新人OL
若葉ちゃん
仙人、以前は必要がなかったのに、どうして最近になって明記することとなったのでしょうか?
仙人
うむ。まずは、法定福利費が見積書への明記が必要となってきた理由から解説していこうかの。

 

国交省が見積書に法定福利費の明記を要請

見積時に法定福利費の確保を徹底させるため、国交省が各工事業団体に対して見積書に法定福利費の内訳を明記することを要請しました。
これにより、各工事業団体で法定福利費の内訳が記された見積書を関係各所へ提出する動きが始まっています。

仙人
法定福利費の確保は企業側の責務じゃ。法定福利費が見積書に明記されるようになった一因は、法定福利費を負担しない企業の方が競争に有利という、正直者が損をしてしまう状況を改善するためじゃ。
新人OL
若葉ちゃん
見積書に明記があれば、発注者・受注者・労働する従業員三者にとっても、安心ですよね。

 

法定福利費とは企業側が負担する社会保険料

加入義務はそれぞれの事業形態によって異なりますが、雇用者に発生する社会保険料の費用を総じて法定福利費といい、法律によって企業側が負担することが定められています。
工事業において見積書に明記する内訳としては以下の通りです。

健康保険料
雇用保険料
厚生年金保険料

算出方法は4つのパターンに分かれる

法定福利費の算出方法は従業員の数などで4つのパターンに分かれます。従業員が加入しているそれぞれの保険によっても異なります。

法人社員、個人事業5人以上の社員

①健康保険 ②雇用保険 ③厚生年金保険 の3保険が適用

法定福利費= 取り付け費 × 労務費率 × 社会保険料率計(15.15%)

個人事業主、一人親方

保険加入の適用外

法定福利費= 取り付け費 × 労務費率 × 社会保険料率計(0%) =0

個人事業5人未満の社員

①健康保険のみ適用
法定福利費= 取り付け費 × 労務費率 × 社会保険料率計(1.05%)

法人会社の社長、役員

②雇用保険 ③厚生年金保険 の2保険が適用
法定福利費= 取り付け費 × 労務費率 × 社会保険料率計(14.10%)

その中でも算出方法は2通り

さらに、その中でも算出方法は2通りあります。

トータルの取付費から労務費を算出した値に法定福利費の保険料率を加える方法

法定福利費= 取り付け費 × 労務費率 × 社会保険料率

施行実績から従業員に支給した労務費から材料など各商品における単位あたりの法定福利費を算出し、簡略化して算出する方法

法定福利費= 取り付け費 × 単位あたり法定福利費額 × 数量(㎡、連数など)

まとめ

国交省の要請により、見積書に法定福利費を明記する流れとなった。
法定福利費とは企業側が負担する社会保険料のことであり、加入義務はそれぞれの事業形態によって異なる。
法定福利費の算出には従業員の数などで4つのパターンに分かれ、2通りの算出方法がある。

 

 

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