建築リフォーム・リニューアル市場は、今まさに成長期を迎えています。
ですが市場が伸びていることと、自社の利益が増えることは、必ずしも同じではありません。
「最近、仕事が増えてきた気がする」——そう感じている建設業者は多いはずです。
しかし「気がする」と「データで確認している」の間には、経営判断の質という点で大きな差があります。
建設業の経営者にとって、市場の動向を正確に把握することは経営戦略の出発点です。
「なんとなく仕事が増えている気がする」という感覚だけでなく、データに基づいて「どの分野が伸びているか」「どの発注者が動いているか」を理解することが、受注機会を最大化するための第一歩です。

最近の建築リフォーム・リニューアル市場についてどう思う?

えっと……お客さんから問い合わせは増えてる気がします。
でも、市場全体がどうなっているか、ちゃんとしたデータで見たことがないんですよね

ふむ。国土交通省が令和8年3月に公表した建築物リフォーム・リニューアル調査報告(令和7年度第3四半期受注分)によると、受注高の合計は4兆503億円で、対前年同期比24.4%増加しておる
参考:建築物リフォーム・リニューアル調査報告(令和7年第3四半期受注分) – 国土交通省のホームページ

4兆円!?しかも前年より24%以上増えてるんですか

しかも重要なのは、この成長が単なる景気変動ではなく、省エネ・脱炭素投資や老朽化対応という構造的な需要に支えられているということじゃ。今日は、このデータを複数の角度から読み解いて、建設業者が今どこを狙うべきかを考えてみようか
本記事では、国土交通省の最新調査データを丁寧に読み解きながら、建設業者が今すぐ取るべき経営的な行動指針をご提案します。
この記事でわかること
・令和7年度第3四半期・建築リフォーム・リニューアル市場が4兆503億円・前年比24.4%増という最新データの読み方
・住宅vs非住宅・業種別・発注者別・工事目的別——複数の視点からデータを読み解く経営視点
・「市場が伸びるほど、見積・原価管理の精度が利益を左右する」という経営的な視点

令和7年度第3四半期(10〜12月)の建築物リフォーム・リニューアル工事受注高は、以下の通りです。
| 区分 | 受注高 | 対前年同期比 |
|---|---|---|
| 合計 | 4兆503億円 | +24.4% |
| 住宅 | 1兆2,251億円 | +21.9% |
| 非住宅建築物 | 2兆8,252億円 | +25.5% |
注目すべきは、非住宅建築物の成長率(+25.5%)が住宅(+21.9%)を上回っている点です。
受注高の絶対額でも非住宅が住宅の約2.3倍と、建築リフォーム・リニューアル市場の主役は非住宅建築物であることがわかります。

住宅のリフォームよりも、オフィスや工場などの非住宅の方が市場規模が大きいんですね

そうじゃ。しかも非住宅は一件あたりの工事規模も大きい。
大規模工事(非住宅は2億円以上)を多く抱える業種ほど、この波の恩恵を受けやすいのじゃよ
| 工事種類 | 住宅 | 対前年同期比 | 非住宅 | 対前年同期比 |
|---|---|---|---|---|
| 増築工事 | 77億円 | ▲34.8% | 672億円 | ▲32.8% |
| 一部改築工事 | 348億円 | ▲14.9% | 814億円 | +90.7% |
| 改装・改修工事 | 9,479億円 | +25.2% | ― | ― |
| 維持・修理工事 | 2,347億円 | +20.5% | ― | ― |
| 改装・改修+維持・修理 | ― | ― | 2兆6,766億円 | +27.0% |
- 増築工事は住宅・非住宅ともに減少している一方、改装・改修工事と維持・修理工事が大きく伸びています。
- 「新しく建てる」から「既存建物を直す・更新する」へという需要の質の変化が、数字に明確に表れています。
業種別の受注高データは、建設業者が自社の強みを活かせる領域を見極めるうえで重要な情報です。
| 業種 | 受注高 | 対前年同期比 |
|---|---|---|
| 建築工事業 | 7,201億円 | +10.1% |
| 職別工事業 | 3,116億円 | +35.8% |
| 管工事業 | 1,388億円 | +123.3% |
| 電気・機械器具設置工事業 | 357億円 | +40.2% |
| 業種 | 受注高 | 対前年同期比 |
|---|---|---|
| 建築工事業 | 7,846億円 | ▲14.6% |
| 管工事業 | 6,098億円 | +91.3% |
| 電気・機械器具設置工事業 | 5,589億円 | +35.3% |
| 職別工事業 | 2,527億円 | +15.9% |

若葉よ、この数字をどう読む?

非住宅で建築工事業が14.6%減なのに、管工事業が91.3%増、電気・機械器具設置工事業が35.3%増……設備系の工事業者に需要が集まってるんですね

そうじゃ。非住宅建築物の改修需要は、外観や躯体よりも設備の更新・省エネ化に集中しておる。
空調・衛生設備・電気設備——これらを手がける工事業者にとって、今まさに大きなチャンスが来ておるのじゃよ

住宅では管工事業が123.3%増ってすごいですね。水回りのリフォーム需要が急増してるってことですか?

その通りじゃ。老朽化した給排水設備の更新需要が住宅でも高まっておる。
住宅・非住宅ともに、設備系工事業者に強い追い風が吹いておるのじゃよ
発注者別のデータは、「誰に営業をかけるべきか」という観点で読むと非常に示唆に富んでいます。
住宅では、個人(8,117億円・+22.7%増)が最大の発注者ですが、伸び率で上回っているのが管理組合(2,121億円・+28.8%増)です。
築年数の経過したマンションが増え続けるなか、共用部の給排水管・電気設備・エレベーターなどの更新需要が加速していると推察できます。
管理組合との継続的な関係を築いている建設業者は、安定したリピート受注につながりやすい環境にあります。
非住宅では、民間企業等(2兆1,493億円・+22.6%増)が市場の大部分を占めますが、最も注目すべきは公共発注(6,013億円・+45.0%増)の急成長です。
高度経済成長期に建設された学校・庁舎・医療施設・インフラ施設が一斉に老朽化更新時期を迎えており、その波が数字に表れていると考えられます。
公共工事は入札対応が必要になりますが、受注できれば規模が大きく安定した収益につながります。
入札体制を整えた業者にとって、今まさに参入を検討すべきタイミングといえます。

公共工事って入札が必要で大変なイメージがありますが、それだけ規模が大きいってことですよね

そうじゃ。しかも住宅の管理組合も28.8%増と伸びておる。
マンションの大規模修繕——共用部分の設備更新、エレベーター、給排水管など——への需要も着実に増えておるのじゃよ
- 公共施設の大規模改修:公共発注45.0%増——入札対応できる体制を整えた業者に大きなチャンス
- マンション管理組合の修繕需要:28.8%増——共用部の設備更新は設備工事業者の得意領域
- 民間企業等の設備投資:22.6%増——省エネ・働き方改革に伴うオフィス・工場の設備改修
工事目的別のデータが示すのは、建築リフォーム・リニューアル市場における需要の「量」と「質」の両方の変化です。
量という観点では、「劣化や壊れた部位の更新・修繕」が住宅187万件・非住宅71万件と圧倒的な件数を誇り、市場の土台を支えています。
老朽化した建物ストックが増え続ける日本では、この需要は今後も安定的に継続することが見込まれます。
質という観点で最も注目すべきは、「省エネルギー対策」の急成長です。
非住宅で52.1%増・住宅で18.5%増という伸び率は、単なる景気変動ではなく、脱炭素・省エネという社会的要請が建築リフォームの目的として定着してきたことを示しています。

耐震性向上が減っているのに、省エネルギー対策が住宅・非住宅ともに大きく増えていますね。需要の中身が変わってきているんですね

そうじゃ。耐震対策は一定の普及が進んで需要が落ち着いてきた一方、省エネ・脱炭素という新しい課題が建築リフォームの主役になってきておる。
対照的に、「耐震性向上」は住宅で18.8%減と減少しており、耐震対策という「一世代前の課題」から省エネ対策という「現在進行形の課題」へと、リフォームの主役が交代しつつあることを読み取ることができます。

設備工事業者にとっては、まさに追い風ですね

しかも『省エネ対策』は一度やって終わりではなく、設備の更新サイクルに合わせて継続的な需要が生まれる。
顧客との長期的な関係を築いている業者ほど、このリピート需要を取り込みやすいのじゃよ
市場全体が成長しているということは、受注機会が増えるということです。
しかし受注件数が増えれば増えるほど、見積・原価管理が追いつかなくなるリスクも高まります。

忙しくなるほど、一件一件の見積が雑になりがちですよね。でもそれが積み重なると……

そうじゃ。受注は増えても、見積の甘さや原価管理の漏れが積み重なれば、忙しいのに利益が出ないという事態に陥る。市場が伸びている今こそ、見積・原価管理の精度を高める体制を整えることが最重要課題なのじゃよ
・受注件数が増えると、担当者一人あたりの見積作業量が増加する
・急いで作成した見積書に、材料単価の更新漏れや計算ミスが生じやすくなる
・工事が重なると、原価の確認・管理が後回しになりがち
・担当者が手一杯になると、採算の悪い工事でも「とりあえず受注」してしまうリスクが高まる

市場が伸びているときほど、仕組みで精度を守ることが重要じゃ。
一件一件の利益を確実に確保するためのシステムが、経営の防衛線になるのじゃよ
ハウロードシリーズは、電気工事業・設備工事業・建築工事業に特化して30年以上にわたり開発・改良を続けてきた専用システムです。
建築リフォーム・リニューアル市場の成長を確実に利益に変えるための機能が、標準で備わっています。
リフォーム・リニューアル工事は、小規模修繕から大規模改修まで工事規模が幅広いのが特徴です。
ハウロードシリーズでは、工事の規模・種類に合わせて3種類の見積方法を使い分けることができます。

- 簡易見積作成:修繕・小規模工事向け。直接見積単価を入力してスピーディに見積を作成
- 積算見積作成 Light:歩掛・付属品率・定価単価×掛率などの係数を使った標準的な積算
- 積算見積作成 Pro:複雑な工事・官公庁向け見積にも対応した高精度な積算

公共工事の複合単価の見積書も作れるんですね。公共施設の改修工事にも対応できる

そうじゃ。しかも見積書のレイアウトは1mm単位で変更でき、100種類まで登録できる。
取引先ごと・工事種別ごとに書式を使い分けることで、見積書の質と対応スピードを同時に上げることができるのじゃよ

リフォーム・リニューアル工事では、設備機器の更新が多く、材料単価の変動が積算精度に直結します。
仕入先からのCSVデータを材料マスタに取り込むことで、最新の市場単価を迅速かつ正確に反映した積算が行えます。
ハウロードシリーズでは、見積書の作成を起点として、受注管理・原価管理・販売管理まで一連の業務をシステム上で完結させることができます。
- 受注書の作成:見積データから自動作成、追加工事にも対応
- 原価管理:材料費・労務費・外注費・経費を工事別に管理
- 50種類以上の管理帳票:工事台帳・原価推移表・期間別完成工事一覧など、経営判断に必要な情報をいつでも出力
蓄積された工事データから、様々な角度でデータ分析が行えます。

- 長期・短期での目線での売上・原価の推移把握
- 工事種別・担当者別・受注先別の採算分析
- 「御社の得意・不得意とする工事業務」の把握——将来の経営戦略の強化につながる比較

受注が増えている今だからこそ、どの工事で利益が出ていてどこで出ていないかを、きちんとデータで把握できるシステムが必要なんですね

そうじゃ。市場の成長期に蓄積したデータは、次の5年・10年の経営戦略の土台になる。
システムを使いこなしている会社と、勘と経験だけに頼っている会社では、この先の差が大きくなっていくのじゃよ
令和7年度第3四半期の建築物リフォーム・リニューアル調査報告が示すデータは、建設業者にとって重要な経営戦略の根拠を提供しています。
成長している市場の恩恵を確実に利益に変えるために、今こそ見積・積算・原価管理の仕組みを整えていきませんか?
「成長する市場で受注を確実に利益に変えたい」
「見積・原価管理の精度を高めたい」
そんな方は、まずはお気軽にご相談ください。
建設業に詳しいスタッフが、御社の状況に合わせて具体的なご提案をいたします。
A. はい、電気工事業・設備工事業・建築工事業それぞれの業務に特化した機能を備えています。
複数業種を手がける会社でも、業務の種類に合わせたシステムを選択・組み合わせることができます。
A. はい、積算見積作成Proでは官公庁向けの複合単価の見積書作成に対応しています。
公共工事の入札に必要な書式での見積書発行も可能です。
A. むしろ受注が増えてきた今が、最適な導入タイミングです。
件数が少ないうちは手作業でも対応できますが、増えてからシステムを導入しようとすると、移行の手間がかかります。
成長期の早い段階でシステムを整えることで、増加する受注を確実に利益に変える体制を作ることができます。
ハウロードシリーズは、電気工事・設備工事・建築工事向けに展開する、工事業専用の見積積算・受注原価・販売管理システムです。
業種別の専用シリーズを備えており、見積作成だけでなく受注後の原価管理や請求管理まで一元化したい工事会社に適しています。

サブスクリプション形式と買い切り型、二つの製品から選べるわい。
初期費用・継続期間の縛りもないぞよ!

