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以前と変わらぬ作業量や価格で工事を施工しているのに、どうしてか赤字が発生したり、利益が少なくなってしまった…という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
日用品や光熱費といった生活に関わるモノの値上げが話題となっている昨今。
銅など価格変動が起きやすい原材料を多く使用する工事業においても、その影響は例外ではありません。
そういった中でも企業である以上、利益を出していかなければ、最悪の場合赤字工事や更に重大な問題に発展してしまいます。
今回はそういった課題を解決するためにもまず取り組んでいただきたい、「原価管理」についてメリット等をご紹介させていただきます。
仙人…これまでは充分黒字だったのに、最近なぜか利益が減ってしまいました。
それには原価管理が有効じゃ。
原価管理…?
原価管理は奥が深い。今回は原価管理を行うメリットを紹介するわい。
そして徐々に赤字となった原因の解明をしていこうかのう。
原価を知る重要性
赤字・黒字という言葉はよく耳にするものの、そもそも利益はどのように決まるのでしょうか。
実は非常にシンプルな式で求めることができます。
もっと複雑だと思っていましたが、登場するのは3つのキーワードだけなのですね。
うむ。
そして「赤字・黒字」とは…
- 赤字…売上高-原価がマイナスの状態
- 黒字…売上高-原価がプラスの状態
もちろん、自然災害などのイレギュラーな理由で赤字が発生することもあります。
ですが 慢性的に赤字の工事が発生してしまっている場合、売上高または原価、もしくはその両方に原因があるということ。
黒字に転換するためには、それらの見直しが重要となります。
なるほど。
原価は赤字の原因解明をする上では避けて通れないのですね。
大正解!
そして原価は今現在黒字の場合でも、さらに利益を増やすためには知っておくべきなのじゃ。
原価の重要性が分かってきました。
ほかにも原価を知るメリットはありますか?
もちろんじゃ!順番に説明していくわい。
原価を知るメリット
適正価格で工事を行い安定して利益を生み出すためには、原価把握は欠かせません。
原価を知ることで期待ができる効果は他にも多岐に渡ります。
正確な原価算出
提供する工事の品質を維持するためにも、より万全な状態で提供していけるよう品質向上を図る上でも、正確な原価の算出は欠かせません。
一つのひとつの材料や労務費を知ることで、本来施工に必要な正確な原価の把握が行えるようになります。
原材料の高騰がよく話題になっているのう。
私たちも例外じゃないですよね。資材はもちろん、運搬費や重機…ほとんどのモノが値上がりしています。
うむ。それらはつまり原価 。
何年も前のままの価格で原価を計算していては危険ということですね。
その通り。
実際に掛かった金額をもとに、正確な原価算出をしよう。
コストダウン
正確な原価算出を行えば、次は現在掛かっているコストの最適化を行うことができます。
予測が難しい工期のズレや設計施工段階でのミス、原材料の発注過多等、無駄なコストの発生するタイミングが多く存在する工事業。
どのような無駄があるかを判断し、適切に管理することでコストダウンが行えます。
経営判断の参考
正確な原価把握は、経営判断を行う上でも重要です。
- 現在の経営状況を知る
- 今後の経営判断を行う
必要となる経費や想定される利益を正確に把握し、経営判断の参考とすることで経営戦略強化が行えます。
また、先を見通した上で新たな機材への投資や、次のマーケティング施策の決定にも役立ちます。
どんな企業であっても、残念ながら使用できる時間や投資資金は有限です。
限られた手元の中で「今後どちらの事業分野に投資すべきか」「機材と人材、どちらに投資しようか」と迷うこともあるでしょう。
あるいは、「そもそも今後の為にどれだけの費用投資ができるだろうか」というお悩みもあるかもしれません。
より費用対効果の高い策を見極める上でも、原価の把握は重要な指標となります。
競争力の向上、利益率の改善
無理な価格で受注を行っても、結果的に赤字工事となってしまっては意味がありません。
価格競争だけでなく他社との差別化を図る上でも、適切な原価把握は有効です。
「競争力」と聞くとどうしても、どんどん価格で勝負…というイメージがあります。
他社との差別化は、それ以外の部分でも高めることができるぞよ。
「QCD」と言う言葉があっての…。
無理にコストダウンを図れば、品質低下により顧客からの信頼低下へ繋がります。
納期を短縮すれば顧客満足度が向上するかもしれませんが、品質を損なわず納期短縮を行うためには人件費や機材等のコストがかさみます。
QCDはそれぞれが密接に関係しており、バランスを見極めた上で業務に取り組んでいかなければなりません。
確かに以前お得意先から「見積金額は他より少し高いけど、施工技術が信頼できるから依頼している」と褒めていただいたことがあります。
そうじゃろう、価格以外にも他社との差別化は図れるのじゃよ。
原価を把握して、無理なくコストダウンが出来る部分が発見できれば鬼に金棒ですし、さらに品質を高めるためのヒントも見つかるかもしれませんね。
損益の分岐点を適切に判断し、長期的な目線で競争力を高めていくことが重要です。
適切なバランスでQCDを見極めることで利益率を向上し、原価以外の情報とも照らし合わせながら判断を行うことで事業拡大へ繋がります。
原価はもちろん、それ以外の部分との兼ね合いも重要になってくるのですね。
原価を知るメリット、段々分かってきました!
素晴らしい!
では、原価管理はどのように進めればよいでしょうか?
原価管理の手順はシンプルじゃが、説明が必要な部分が色々あるからのう。
次の記事で教えることにしよう。
一つひとつの工事で計算するのですし、なんだか大変そうですね。
安心せい。
工事業向けのハウロードシリーズなら、原価管理も簡単にできるのじゃよ。
原価管理は、工事業向け原価管理システムにお任せ
細かな材料や材料価格の変動も多い工事業において、 正確な原価管理は手間や膨大な時間がかかります。
そうなんです、だからいつも後回しになっていて…。
ですが原価管理をおざなりにしていては万が一の時にも対策が行えませんし、赤字工事の発生にも繋がります。
「ならでは」の部分も多い工事業の原価管理におすすめなのが、ハウロードシリーズの導入です。
ハウロードシリーズは、見積・積算・受注・原価・販売管理を1つのシステムで管理が行えるのじゃ!
手作業では大幅にかかっていた作業時間も、工事業に特化したハウロードシリーズを導入することで解消されます。
経営戦略に繋がるデータを見える化。50種類以上の管理帳票で、御社の業務を支援します。
- 受注決定報告書
- 原価報告書
- 完成工事原価報告書
- 工事状況一覧表
- 受注書
- 工事台帳
- 仕掛⼯事⼀覧表
など
さらに、ハウロードシリーズは工事業の複雑な見積・積算作成も行えるシステム。
歩掛などにも対応した適正価格の見積書を、誰にでも簡単に作成が行えます。
原価管理はもちろん、工事業特有の見積作成から施工後までの管理を一貫してひとつのシステムで管理が行えます。
例えば見積作成は、表計算ソフトと比較した場合、1/4の時間で作成が行えるわい。
一件一件の工事はもちろん、これまで行ってきた全ての工事から隠れた無駄を徹底的に解析。
正確な原価管理により、利益を各段に向上します。
- 工事1件ごとの材料費・労務費・経費・外注費を細かく解析
- 長期・短期・1件に絞った観点・これまでの工事すべてから…など様々な目線でデータを分析
- 一元管理で、必要な情報を即座に把握
原材料高騰下でも利益を出していく上では、原価管理は非常に重要です。
複雑な上に正確さが求められる作業だからこそ、専用ソフトを上手に活用して効率よく作成を行いたいものですね。