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工事業の見積作成で重要となってくるのが「歩掛(ぶがかり)」です。
適正価格の見積書を作成するためには必ず必要となってくる歩掛。
「積算の難易度が高い」と思う方のつまずきポイントの一つかもしれません。
今回は、工事業の見積作成初心者の方にもわかりやすく、そもそも歩掛とは?使うメリットは?などを解説いたします。

これが分かれば、赤字工事削減へ一歩前進!ですね。

ハウロードシリーズは工事業に特化した見積システム、受注・原価管理システム。
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そもそも歩掛とは?
歩掛とは、ひとつの作業を行うにあたり、必要な作業手間を数値化したものです。
工事業の見積作成は、一般業種とは異なり一件ごとに使う材料や取付場所などの条件が異なります。

工事一件ごと、更には一つひとつの材料ごとに正しく見積算出を行う…。
少し気が遠くなる作業に思えますが、赤字工事をなくし利益を確保するためにはいかに正確な「積算」を行うかは欠かせないポイントです。

そんな時に必ず必要となってくるのが、必要な作業手間を数値化した「歩掛」なんじゃ。
順を追ってご紹介いたしますが、適切な歩掛を使用して見積算出を行うことで原価が一定ではない工事業でも、損をしてしまう事態を大幅に防ぐことができます。

仙人…なんだかよく分かりません…。

うむ、難しいのも無理はない。
順を追って説明していくわい。

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「作業手間を数値化」とは?
例えば電気工事業者Aさんが「照明器具X」を取り付けるにあたり、1人で取り付けを行う場合は1台につき1時間30分の時間を要するとします。


時に若葉ちゃん。工事業以外の見積書でも登場する「人工(にんく)」という言葉は知っているかの?

人工…?

人工とは、作業量を表す単位なんじゃ。
例えば1人工なら、1日(8時間)で行える作業量を表すんじゃよ。
先ほどの例えの場合、電気工事業者Aさんが「照明器具X」を1台取り付ける作業時間は「0.18人工」となります。


人工でどれくらい時間がかかるかを表しているんですね!

うむ。そして先ほど求めた”人工”。
これを”歩掛”という係数として、見積算出時の要素の一つにするんじゃ。
先ほど、電気工事業者Aさんが「照明器具X」を1台取り付ける作業時間は「0.18人工」となると例をあげました。

複雑に考えてしまうかもしれませんが、以下の式で求めることができます。
7台取り付ける際の人工=0.18(1台分の人工)×7(台)=1.26(人工)

若葉ちゃん、1.26人工ということは「照明器具X」を1台取り付ける作業時間は?

8時間と、0.26…約10時間ほどですね。
一つひとつの材料の正しい歩掛を知ることで、工事1案件ごとに数量が変わる工事業の見積書でも正しい作業手間が求められるようになります。
どんぶり勘定を行っていた際は「なんとなく」でしか表せなかった積算根拠の説明も、明確に行えるようになります。

うむ!ここまでの内容で、「作業手間を数値化」の意味が分かってくれたかの。

はい!作業手間を数値化したことで、複数の取り付けの際も正しい作業手間が求められるようになりましたね。ただ…

ただ…?

例えば同じ蛍光灯でも、「埋込形」なのか「直付形」なのか…。
工事の種類でも、作業手間は細かく異なってきますよね。もしかして…


若葉ちゃん、良いことに気が付いたのう。

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歩掛は、同じ材料でも異なる

もしかして、歩掛も工事の種類などで事細かに変わってくる…?

ご名答!

だんだん気が遠くなってきたんですが…。
一つひとつの材料と工事の種類ごと…どうやって歩掛を求めれば良いのでしょうか。
先ほどの若葉ちゃんの疑問のように、実は同じ材料でも工事の種類ごとに歩掛は異なります。
材料の数が膨大にある工事業。
「どうやって歩掛を用意しよう」とお困りの方に是非活用していただきたいのが、国土交通省のホームページです。
国土交通省のホームページ
国土交通省のホームページに掲載されれている「公共建築工事標準単価積算基準」。
各材料の歩掛や係数など、工事費の積算に必要となる事項をまとめたものです。
その中には公共工事で必須の「複合単価」での積算時に必要な標準歩掛が、一つひとつの材料ごとに、細かく掲載されています。
例えば、その中の「600Vポリエチレンケ-ブル」の項目を見てみましょう。
※記事執筆段階のリンクを貼っていますが、「公共建築工事標準単価積算基準」は定期的に更新される情報のため、ページ番号が変わっている可能性がございます。下記の情報も記事執筆段階の内容です。
掲載を行えるスペースの関係上必要箇所のみを抜粋していますが、下記のように太さごと、心ごとに細かく歩掛が表記されているのがお分かりいただけるかと思います。
摘要 | 電工[人] | |||
---|---|---|---|---|
1C | 2C | 3C | 4C | |
2㎟ | 0.010 | 0.013 | 0.017 | 0.020 |
3.5㎟ | 0.012 | 0.017 | 0.021 | 0.024 |
… | … | … | … | … |
325㎟ | 0.149 | 0.198 | 0.248 | 0.297 |
出典:国土交通省ホームページ|公共建築工事標準単価積算基準|令和7年改定版をもとに株式会社ハウロードシステム作成
「600Vポリエチレンケ-ブル」と言っても、太さなどの種類だけでも多くの種類があるのはご存じの通りかと思います。
太さなどが変われば用途や材料費が変わるように、施工手間も変わってきます。
「公共建築工事標準単価積算基準」では、材料の太さごとなどに細かく分類した歩掛を掲載しています。
ネジなどの細かな材料を指す「雑材料」の係数も掲載されていますので、「工事業の見積作成が初めて」という方にはかなり役立つ内容となっています。

無料で閲覧できるので、是非チェックじゃ!

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歩掛データを使う際の注意点
歩掛が掲載されている情報をご紹介いたしました。
ただ、歩掛データを使用する際にはいくつかの注意点があります。
「標準歩掛」は自社に合わせ臨機応変する
例えば先ほどご紹介した国土交通省で毎年制定している歩掛は、電気工事業の場合以下のような方を想定しています。
- 電気工事士の有資格者
- 実務経験3~5年
- 健康な青年・壮年を想定
そのため、「『ベテランで仕事が早くてキレイ・確実』なことが売りのAさん」や、「『電気工事士見習い』新人Bくん」のように各企業や施工担当者によっても差が生じます。

「標準歩掛」を参考に、自社に合わせ臨機応変な変更が必要です。
「労務単価」は毎年改定される
積算において「歩掛」は非常に重要な要素ですが、それと同じくらい重要なのが「労務単価」です。
国土交通省が公表する「公共工事設計労務単価」は、47都道府県・51職種ごとに毎年改定されています。
古い単価を用いた積算では、正確な金額を算出できません。

えっ、歩掛だけ分かれば十分じゃないんですか?

歩掛は「作業にどれくらい手間がかかるか」の基準。
じゃが、それに掛け合わせる「単価」が古ければ、見積は正しくならんのじゃ。
そのため、積算を行う際は必ず国土交通省の公式サイトなどで、最新の労務単価を確認することが重要です。
歩掛と労務単価の双方を正しく理解し、常に最新情報を踏まえて積算することで、より精度の高い見積を作成できます。
歩掛を使うメリットは?
さて、ここまでご紹介してきた歩掛。
「なんだか大変そう…」と使うことをためらいそうになっている方もいらっしゃるかもしれません。
この記事内で既にご紹介したメリットもありますが、最後に歩掛を使うメリットについてご紹介したいと思います。
赤字工事を削減する

適切な歩掛を使用して見積算出を行うことは、赤字工事を防ぐためにも非常に重要です。
どんぶり勘定で見積を行っていた場合、どれだけベテランの見積作成者が算出を行っても一つひとつの材料で見積価格のズレが生じるかと思います。

一つひとつの材料では小さなズレでも、使用する材料が膨大な工事業では大きなズレに発展するわい。
突発的な災害など、積算を正しく行っても赤字工事が発生する可能性をゼロにすることは難しいですが、「工事が終わったらなぜか赤字だった…」といった事態は大幅に削減できます。
正しい労務費を知る
材料・工事の種類と様々な種類がある工事業。算出が難しい原価のひとつに労務費があります。
労務費の適正な費用を知ることは赤字工事削減に直結するだけでなく、自社状況の把握や利益向上のためにも必要不可欠です。
お客様への信頼向上

どんぶり勘定を行っていた際は「なんとなく」でしか表せなかった積算根拠の説明も、歩掛を正しく使用することで明確に行えるようになります。
万が一取引先から「同じような工事を発注しているのに費用が全然違っている」と指摘があった際も、適切な歩掛を用いていれば「取付位置が以前と異なるため工事の種類が異なるので」といったように具体的な根拠を示すことができます。

その上で価格交渉が行われた場合も、どのようにすればどれだけの価格を抑えることが可能であるといった価格提示の一助となる。
正しいスケジュール管理
どんぶり勘定で見積作成を行っていた場合、曖昧になりやすい項目のもう一つに「工数」が挙げられます。
天候などの予測不可能な事態も多く、大きな案件になればなるほど工程表作成も一筋縄ではいかない工事業。

お悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
工事進捗の見える化を図るため、既にガントチャート(工程表)を作成なさっている企業様も多いことかと思います。その際にも重要になるのが「正しい工数」です。
せっかく運用する工程表、正しく把握が行えるものを作成したいですよね。

歩掛を使用することで、正しい工数を確認することができるのじゃ!
万が一のトラブルの際も、スムーズに適切なスケジュール管理を行うことが可能です。
情報を経営強化へ繋げる

適正価格の労務費や見積書作成を進めていくことで、より正確な経営状況の確認が可能となります。
どんぶり勘定だった際には見逃していた様々な角度からのデータを分析することで、自社の課題や強みを知り利益向上へ繋げることが可能です。
難しい歩掛は、システムで解決

歩掛は工事業の見積書作成で切っても切れない関係ですが、ここまでの情報からも工事業の見積作成の複雑さがお分かりいただけたかと思います。
「工事の種類別の歩掛計算って、なんだか難しそう…」そんな方にもおすすめなのが、工事業用の見積・積算システムです。

弊社のハウロードシリーズの見積・積算システムは、売り切り型で「年度使用料」などの継続利用にかかる費用がないのがポイント。
- 電気工事業向けEシリーズ
- 設備工事業向けSシリーズ
- 建築工事業向けAシリーズ
相場が高い印象の工事業専用ソフトですが、リーズナブルな価格で豊富な機能を取り揃えています。
電気工事業向けEシリーズ、設備工事業向けSシリーズは職種別の歩掛を4種類まで設定可能です。
- 歩掛や雑材料などの細かな係数は、「数量」を入力すればシステムが自動で算出
- 工事の規模にかかわらず短時間で適切な見積書を作成
- 作業効率を大幅にアップ
見積書は、発注側と請負側のどちらにとっても非常に重要なものです。
複雑な上に正確さが求められる作業だからこそ、専用ソフトを上手に活用して効率よく作成を行いたいものですね。

材料を選んで数量を入力するだけなら、今の方法より時短になりますね!
早速社長に教えないと!

ハウロードシリーズなら、見積の作成と一緒に原価や販売の管理も行えるんじゃ!
見積作成で業務効率も利益も上昇じゃ!
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